エアーマジック/パークリモ/ヒュンダイ・グレンジャー 2012年10月撮影
#ThrowbackThursdayの今日、紹介するのはかつて板橋に存在したタクシー会社、パークリモのヒュンダイ・グレンジャー。
ヒュンダイが韓国の自動車メーカーなのはご存知かと思いますが、日本に上陸したものの、日本の自動車市場という特異かつ、攻略の難しい市場に太刀打ち出来ず、バス部門を残して自動車部門は撤退しました。
バスは現在でも観光バス向けのユニバースが販売されており、目にしたことがある人も多いのではないかと思います。
そんなヒュンダイですが、昨年に自動車部門が再び日本に上陸したものの、COVID-19の影響なのか、2021年5月時点ではSUVのネッソが昨年発表された程度で、今の時点で新車発売がされたという話は聞いておらず、ただ公式SNSとホームページでゆっくりとながらプロモーションを行ってる程度です。去年の時点では首都高を中心に走行しているのを目撃されていますが、最近はそれすらもないようで……。
かつて日本に上陸していた際にはセダンのグレンジャーが導入されており、このグレンジャーにLPガス車の設定があったことから、個人タクシーを中心に多数使用されていました。
とはいえ、やはり日本車の異常な程の耐久性の高さに外国車が対抗出来るわけもなく、グレンジャーが勝っていたのはランニングコストくらいなもの。
故障も壊れないことで知られる日本車と比べてしまうと、どうしても多かったこともあり、比較的早くから引退する車両も多かったようです。
日本市場には2006年から2009年の3年間販売されていましたが、最後にヒュンダイのタクシーを見かけたのは2018~2019年頃の事で、日個連の車両でした。
ちなみに運良く乗る事ができましたが、やはりクラウンと比べてしまうと乗り心地は……。
個人タクシーを中心に普及したグレンジャーですが、法人タクシーでも少数ながら採用例もあり、都内でグレンジャーの法人タクシーといえば、エアーマジックが運営していたこのパークリモだと思います。他に東京MKにも導入されていたという話ですが、こちらは早い段階で退役していたようです。
そんなパークリモですが、2013年頃に事業を廃止し、営業権を近隣の東京無線加盟の開進交通に譲ると共に、車両も同社に流れました。
その為、黒塗りの東京無線のタワー行灯を装着したグレンジャーが一時期営業をしていたようで、2016年頃までは現役だったようです。
それからさらに5年たった今、現在も稼働しているかは怪しいところではあります。
なお、同社には世田谷営業所が存在しますが、調べてみますとどうやら元々は共同無線から日の丸自動車に移籍したセントラルタクシーの営業所だった場所のようです。
それにしても、やはりどのタクシー会社もトラブルの話は付き纏いがちですね……。ケースバイケースだと思うので掘り下げた言及は避けますが、もう少し乗客もドライバーも、そして営業所の従業員も穏やかになれると良いんですが、難しいでしょうか。
まあタクシーに限定せず、バスやトラックも含めて、「会社の看板」を背負っている乗り物程、目立つ事もあってか、トラブルに繋がりやすい気がします。それだけ「会社」や「組織」という大きいものに求めるものも大きくなってしまうということかもしれません。
同社の営業所をストリートビューでチェックすると若干物々しい雰囲気があったりしますが、同社のマスコットキャラクターの「ネ子タクロー」とその周辺キャラクターらしいネコのマスコットは大変可愛らしいですね。非売品でキーホルダーといったグッズを出しても良い気がします。