Catch the Taxi

東京都内のタクシーを中心にアーカイブして居ます。

山手タクシー

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山手グループ/山手タクシー/日産・NV200タクシー 2021年3月撮影

 

山手グループ所属のNV200タクシー。同社のタクシーは黒塗りが基本ですが、NV200はカタログカラーの黄色で導入して居るようで、ぱっと見、どこの事業者かわかりませんでした。

 

JPNタクシーよりも車椅子での搭乗がしやすく、時間もJPNタクシーの半分以下の時間で済むので、ユニバーサルデザインを重んじている事業者ではNV200を入れていることも多いですが、つい先日、正式にNV200タクシーの生産終了がアナウンスされました。

タクシー仕様としては6年とかなり短命ですが、やはり販売台数が伸び悩んだことが一番の要因のようですね。以前にも触れた通り、2019年の時点で北米では生産を一足早く終えて居ます。

 

タクシー好きや車好きならまだしも、車に興味のない人からするとカッコ良い悪いさえも曖昧なので、タクシーとして相変わらずイメージの強いセダン型や、都内ではすっかり主流となったJPNタクシーのトールワゴンスタイルからもかけ離れて居て、商用バンのイメージが抜けないNV200はやはり不利になりがちだったように思います。まあ根本的な問題があるとしか私は思わないんですけどね……。

 

某団体はJPNタクシーはUDタクシーではないと異を唱えて居て、その指摘は間違っては無いのですが、細かいところではやはり認識の齟齬のようなものを感じて居たり。JPNタクシー、確かにUDタクシーとしては不完全と言わざるを得ないのですが、立ち位置としてはUDタクシーとしながらも、割高とはいえ、従来のコンフォート系の立ち位置なんですよね。本末転倒としか言いようがないですが、UDタクシーとしてみるのはちょっと間違ってるんじゃないかと思ったり……。言い換えれば、同団体の指摘は正しいとも言えるんですが。

今後、日産はセレナとノートのタクシー仕様車に力を入れるとのことですが、いずれはLPG仕様ないしはLPGバイフューエル仕様がセレナやノートにも設定されるのかが気になるところです。

 

タクシー市場は確実な需要は存在する一方で、実にミクロな市場でJPNタクシーの月販台数が100台程度ということからもわかる通り、市場的にはあまり大きくないんですよね。

和をベースとしたバン仕様が設定された事や、コンフォート系と異なり、フリート販売に限らず一般からも購入可能になって居るのも、タクシー市場の小さな範囲だけでは賄いきれないという事情が存在するのかもしれません。尤も、バン仕様が売れてるようにも思えないですし、一般で見かけるJPNタクシーは個人趣味というよりもタクシー教習車としての側面だったり、老人ホームの送迎車だったり、或いは教習車としてだったりするようですが。

 

と、色々書き連ねましたが、トヨタの一強状態が事実として存在しながらも、それが続くのはあまり好ましくは無いので日産ないしは、他の国内メーカーが頑張って欲しいなあと思って居たり。まあ世界的に見てもタクシー専用車両の方が少ないので、難しいのかもしれませんが。